公務員は業務命令に従うから、給料を貰えるんだよ。

http://d.hatena.ne.jp/good2nd/20060923

まず、事実に基づかない妄想を指摘しておく。

それにしても、学校の先生も嫌われてるんだなぁ…。

嫌われているのは、日教組イデオロギーに従い、日本の国旗・国歌をないがしろにする先生だけです。

様々な国で様々な事情があるので、そんな単純なはずはないと思うのですが。

で、事実は出せないと。国旗や国歌を国家の象徴とみなすのは、欧米列強が作り上げた国際ルール。それに従わない、習わない後進の国は、国家としては認められないため、どこの国も国旗と国歌は制定されています。

先生のくせにルールを守らないのは子供のためによくない、という人も。だけど今回の事例が言っていることは「不当なルールに従う義務はない」ということです。憲法で保証された自由や教育基本法での「不当な支配の排除」のほうが、ルールとしては上位にあるってことが、理解できていないのではないか。

式典で国旗や国歌に敬意を示すことの何が不当な支配なのでしょうか。
この方は、国旗国歌の法律が、『教師が生徒に、デタラメなイデオロギーを教えて「不当な支配」を行っていたため、それを排除するために制定された」ということをご存じ無いらしい。

子供にとっても、不当な命令に従う必要がないと教えるのは非常に大事なことです。僕は、それは礼儀なんかよりずっと大事だと思う。

あと、この人達は当然、良心的兵役拒否なんて許さないんだろうな…。

  • 不当な命令とはどういうものか判断する能力のほうが重要。
  • 自分にとって不当な命令でも従った方が利益になるということも重要。
  • 礼儀は、不当な命令云々とは別個に教えることができる。
  • 良心的兵役拒否は、不当な命令に従わないことでは無い。正当な命令だが、自分の信教に照らし合わせて実行できないため、他の命令に変えて欲しいということ。

他人の自由を阻害しない限り自由にしていい、それが近代社会の獲得した自由という価値だと思います*1。

そんな自由なら原始時代以前から存在していましたよ(w
近代社会の獲得した自由とは権力からの自由。
権力に対抗するために、国民がその力を統合する象徴として国旗と国歌を定めたのにねえ…フランス国旗の由来でも調べてみたらどうか。

政府や都のような所から発せられる「力」に対する鈍感さ、です。自分にその「力」が向けられる可能性をまったく想定していない。まるで他人事で、「オマエらちゃんとしろ」というだけ。それがたまらなく気持ち悪いんですよね。

こうやって、民主主義を理解できず、政府と自分の対立関係でしか社会を考えられないのは勉強不足なのか…。

有名すぎるケネディ大統領の演説にもあるとおり、民主政府は国民の力と意志によって構成され、お互いにフィードバックの関係にある。
自由や権力を政府に要求していては、それを実現するために政府は強圧的にならざるを得ない。
安易に自由や権利を政府に要求するというのが、民主主義社会でどれほどのコストや抑圧を産んでしまうかは、ナチス男女共同参画を見ればわかるとおり。

これって最も基本的な価値観のはずなのですが、それがあんまり大事にされてないんだな、と思って暗い気分になるわけです。なんだか。

他者の利益のために、自分の自由を犠牲にするというのも基本的な価値観ですよ。