ブサヨクの病理

日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21) で、山本七平は日本帝国軍の敗因とそれを導いた病理を分析している。
その病理はブサヨクと呼ばれる自称知識人達がしっかりと受け継いでいる。

例えば、第五章 自己の絶対化と反日感情という章では日本軍の敗退の一因、日本帝国軍が協力者を得られなかったことを次のように分析している。

P.125
それはまず、一方的な思いこみから始まった。

P.125
「自分は東亜解放の盟主だから、相手は双手をあげて自分を歓迎してくれて、あらゆる便宜をはかり、全面的に協力してくれるにきまっている」とおもいこんでいる一面があった。そしてそう思いこむことを相互理解・親善と考え、そしてこの思いこみが、後に(中略)だが、一体、そう思いこむ何らかの根拠があったのであろうか?

P.147
そこにあるのは、自己の絶対化だけであり、「他に文化的基準のあること」を認めようとしない、奇妙な精神状態だけであった。絶対化してしまえば、他との相対化において自己の文化を把握しなおして、相手にそれを理解さすことができなくるから、普遍性をもちえない。
 言うまでもなく、普遍性はまず相対化を前提とする。それは相手が自分と違う文化的基準で生きていることを、ありのままに当然のこととして「知ること」からはじまる。

P.202
「前提を絶対化してその中で"芸"を練ることによってその前提を克服して無敵になりうる」と考えた日本軍

P.183
抗議の目に、なぜ事実の検証をしようとしないのであろうか。これを抵抗なく事実として受け取れる背後にあるものは、依然として続く、戦術の"芸"絶対化信仰の世界である。


憲法9条主義者やジェンダーフリー反日反米を唱える人々は全て上に引用した病理を持っています。
憲法9条は平和憲法です」「ジェンダーは人間を抑圧しています」「日本は悪い国です」といった前提条件を絶対視し、その前提条件から様々な解釈を導き出す"芸"を重要視し、その"芸"の優劣を競うことに懸命になっている。



前提条件を超える事象に直面したときに、日本帝国は完膚無きまでに滅びた。
そして今、前提条件を疑い事実を検証する人々に直面した自称知識人達が滅びつつある。かつてに日本帝国のように。