少数意見を尊重してはいけない

http://d.hatena.ne.jp/kitano/20051011/p1

書くまでもないことですが、民意のために選挙制度や政党があるのであって、政党や政党利権が存続するために選挙制度があるわけではありません。

間接民主主義を理解していないようです。
選挙制度や政党は、政治のプロとして政治を行うための専門家を選ぶための制度です。
民意のための道具ではありません。
民意を直接政治に反映させては、様々な弊害(民意のほとんどは欲望の発露にすぎない)が発生するために、国会議員を間接的に選ぶのです。

 

議員は多数の得票を得て選ばれていますが、議員は少数意見を踏まえて全国民の利益を実現するために全力を尽さなければならない憲法上の義務が、国会議員にはあります。

議員に投票していない国民の利益をも議員は代表している。それが日本国憲法が想定する議員というものの本質であり、代議制民主主義です。

少数意見を尊重しない議員は議員としての資格が無いといわれる所以です。

少数意見は、尊重するだけで十分。政策に取り込む必要はありません。
議員が踏まえるべきは「公共の利益」。
だいたい、少数意見がなぜ少数なのかと言えば、その意見が異常・莫迦なことが多いからですね。少数意見の99.9999%は、考慮する必要の無い駄策です。

そもそも、民主主義とは「政治を決定するため」の制度であって「話し合いを行うため」の制度ではありません。少数意見の尊重は不要どころか、害悪そのものです。

選挙で勝った政党の政策が多数決で決定され、実行される。
何年かたって、それが間違っていることが判れば、有権者は次の選挙でそれを廃止・改革する政党に投票して、政策を変更させる。

「気楽に多数決で物事を決め、結果がよくないとわかれば、気楽にやめるか改めるかすればよい。ある程度の「朝令暮改」的傾向は、民主主義にはつきものの「コスト」と考えるべきであろう」P.70『迷信の見えざる手』竹内靖雄より

小泉自民党の大勝は、今までの少数意見の尊重という寝言の下で行われてきた談合政治を破壊し、民主主義による政治を実現させたものに他なりません。
ただの大勝をファシズムなどと言っている人間は、民主主義を理解していないのです。


 

日本国民は、9月の選挙で小選挙区制度の恐ろしさ、大党優位小党不利のドント方式の矛盾を学んだと思います。

大党優位小党不利なんてのは、ありませんよ。
得票率を45%とれれば、どのような政党でも政権を取れます。
必要なのは、より多くの選挙区に候補者をだすことだけです。勝ち負けをはっきりできるのが小選挙区の良い点です。

“勝ちすぎ与党”の暴走によるツケは、これから何十年も生きなければならない若者の人生を蝕むことで支払われることになるでしょう。

ツケを払うのも、それによるメリットを受け取るのも、これからを生きていく若者なのは当然のこと。人間は老人から死んでいくのですから。
何の意味もない戯れ言ですな。